健診が 2008年から変わり大幅に項目が減りメタボリック中心になり 肥満、脂肪、糖尿、血圧に重点がおかれるようになりました。
尿も蛋白、糖だけです。でも腎臓の働きも大事で、尿に蛋白のでていない人でも、血液でクレアチニン、尿素窒素、が高い人もいます。特に夏は脱水になりやすく、暑い夏に自転車で走り急に腎臓の悪くなった人もいます。
血圧も何気なく測定していますが、右左腕、足首を測ることも大切です。閉塞性動脈硬化で足の血流が悪くなりますし、脊柱管狭窄症と診断されて最終診断は皮膚筋炎という患者さんもいました。
左右で違う場合は高いほうを測定したほうが良いそうです。当院では足の血圧も測定できます。良く市販の血圧計で左腕を測定するように案内が載っていますが、右腕も測定してください。指で測る血圧計はだめですが、手首で測る血圧計はかなり正確です。
今年の健診をみていますと、これだけでは随分漏れがあります。先ほど述べた腎臓だけでなく、尿の潜血検査も大事です。腎臓の石がある場合もあります。膀胱の癌だってあります。貧血も毎年行い急に貧血になった人で大腸がん検診で潜血あり大腸がんがみつかり手術した人もあり、見ただけでは貧血もわかりづらいのです。胸の写真も肺がん、結核だけでなく、動脈石灰化、大動脈瘤など心臓血管関係も大事です。心電図も項目からはずれている場合があります。自覚症状のない心電図変化もあります。聴診器をあてただけではわかりにくい不整脈もあります。当院の血圧計は不整脈もわかります。
千葉市医師会は頑張って健診の積極的支援に心電図を取れるように千葉市と交渉しできるようにしました。これは千葉市医師会の大きな成果です。以前役所の職員でやせるため走っているうちに急死した人がいたのを覚えておられるでしょうか?ただ運動すればよいわけでもありません。隠れた病気を探すのが健診なのです。
2008年度からの健診はどこか抜けていると思われませんか?病気はメタボリックばかりではないのです。ということは、お金のある人は人間ドックを受けるべきということになりますが、今はインターネットも普及していますので、健診についてもあれこれ調べてみてください。自ら医者に検査を求めることもだいじです。診察を受けたおりに検査してもらうほうが費用の面で安い場合もあります。皆様良く考えてください。
2008年も麻疹(はしか)が流行っています。韓国でははしかの絶滅宣言をだしたとか聞きましたが。
集団接種がなくなり希望者だけやるようになり、家族の都合でなかなかつれて行けない、副作用が怖いから受けさせないということもあるかも知れません。インフルエンザの予防接種で副作用が出て、厚生省(今は厚労省)が負けてから今のようになり、診察を受け副作用を覚悟のうえで副作用が出ても文句を言いませんという形での予防接種になれば受けたくない受けさせたくないという気分になるのもわかります。外国では生まれて早い時期にまとめて何種類かのワクチンを注射したり、また日本では知られていないヒブワクチン(肺炎球菌、インフルエンザ菌b型菌がもとで細菌性髄膜炎を起こす場合があるがそれを予防するワクチン)もアフリカ アジアでたくさんの国が行っているとも聞いています。日本ではまだ行われていません。近くできるようになるそうですが、自費でかなり高いようです。さらに 母親が妊娠中に風疹にかかり、そのため異常のあるお子さんの生まれる割合がアメリカより多いと聞いて残念でした。日本のほうが無料で予防接種を受けられるし、日本の方が進んでいると思っていたからです。
インフルエンザも集団接種がなくなってから、重症な患者さんが増えて、厚生省も老人のかたにはやるようになりましたが
無料でなく、子供さんは高い自費で受けてもらわねばなりません。アメリカは医療費が高いのですが、予防接種で副作用がでるのは
確率的に仕方がないと考えその場合は国で補償(保障)するとも聞きましたが日本ではどうなのでしょうか?
とにかく 予防接種を受けてください。
禁煙運動が盛んです。タスポなるものもあります。でもコンビニでは煙草が山積みになっており、風がそよぐなどという文の入って、おまけのついた素敵な煙草もあります。しかもメンソール味の煙草は習慣性が強く余計止められないそうです。片方で売っておいて、片方でやめろと禁煙グッズを売る、両方とも商売繁盛?どうすれば良いのでしょうか?
煙草を吸わない人間にとって煙草の匂いは苦痛です。健康に悪い、癌になる、やめて欲しいと思います。でも、やめられない人にはやめる事が辛いです。いらいらし、どうしようもないのです。ニコチン中毒なのです。中毒状態を改善するのは大変なことです。インターネットで禁煙のサイトがたくさんあります。何か参考になるものもあると思います。
でもやはりお金を取るものも多いので、安易に申し込むのも要注意ですが。きっかけを作ってやめた人がいます。先生の指が臭いといわれた、孫が生まれた、
誕生日のプレゼントにあげる物がないから代わりにやめた、という人がいます。私から言えることは、何かきっかけを作ってくださいということです。そして、やめられない人も出来るだけ空気のきれいなところで吸ってください。誰もいない海、山、森などで。でも、火災にはくれぐれも注意してください。