角栄団地診療所だより
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肝炎ワクチンの話
感染性肝炎には、A,B,C,D,E,Gウイルスによるものがあり、他にEBウイルスなどの他のウイルスによる肝炎もあります。
インフルエンザでも肝炎を起こすことがあります。
知られているのは、A,B,Cですが、ワクチンがあるのはA,B型です。
急性肝炎
1.原因は海外渡航、魚介類の生食、性的交渉
2.症状はだるさ、食欲低下、尿濃染、黄疸、時に発熱
3.黄疸、肝腫大、リンパ節腫大
4.検査で肝検査値異常、黄疸色素上昇、肝炎ウイルス抗原、抗体検出
ですが、黄疸になるのはA型肝炎が多いようで、A型肝炎は治りやすいです。
B,C肝炎は、慢性化しやすいので注意を要します。
慢性肝炎
B,C肝炎は慢性化し易いです。昔はB型肝炎が、肝硬変、肝癌になるといわれていました。
そしてNON A NON B 肝炎と言われていたのが、今C型肝炎の診断がつくことが多く、輸血で感染することが多いのでご存知の方も多いと思われます。
肝癌になりやすいのもC型のほうが多いようです。
血液疾患で輸血して、訴訟問題になっています。
B型肝炎も昔 注射を使いまわししたので、それで感染したと、これも訴訟問題になっています。
輸血でB型肝炎に感染した方もいます。
妊娠中のお母さんから おなかのお子さんに感染することもあります。
医療関係者が針を刺して感染することもあります。
歯科治療、いれずみ、ピアスも感染経路になることもあります。
そこで、肝炎ワクチンの登場です。
A型肝炎ワクチン エイムゲン(不活化ワクチン)
B型肝炎ワクチン ビームゲン(不活化ワクチン) があります。
C型肝炎ワクチン はまだありません。
(不活化ワクチンというのは、生ワクチン(麻疹、風疹、ポリオのような)でなく、接種後1週間たてば別のワクチンを注射できます)
『A型肝炎ワクチン』
通常0.5ml 4週間あけて、3回接種するのが、理想ですが、2回接種でも良いようです。
そのまえに抗体検査をしておいたほうが良いです。
抗体を持っていたら無駄に接種する必要はありません。
◆1回値段: 5,500円
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『B型肝炎ワクチン』
通常 0.5ml 4週間あけて、2回更に最初から20〜24週後にもう1回注射します。
ただし10歳未満の場合は、0.25ml ずつを注射します。
◆1回値段: 3,000円
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※ 母子感染予防、汚染事故の場合もそれぞれ注射スケジュールがあります。
抗体検査
2回目接種から4週間後に抗体検査おこないます。陰性の場合もあります。
陰性でも基準値に達しないけれど、抗体を持っている場合もあります。
陰性の場合3回目を接種するようになっていますが、希望されない方は様子を見ても良いようです。
希望される方は連絡ください。