漢方薬はすぐ効かないけれど、安全で副作用がないと一般に思いがちですが最近は気をつけなければならないことがあります。昔は血圧を測ったり、また肝臓の検査など十分に出来ませんでした。今はいろいろな病気で薬を飲んでおられる患者さんも多く、漢方薬の併用で血圧が上がったり、肺炎、膀胱炎、加温機能の異常などの症状を起こすこともありえます。副作用と言うより、体にあった漢方薬でないと症状が出ると考えたほうが良いかもしれません。
一方で風邪とか、咳が続く、熱が下がらないと言うようなときに漢方で早く楽になるときもあり、すぐ効く漢方薬もあります。抗生剤の量が少なくて済むという印象もあります。
いろいろな意味で個人にあわせられる煎じ薬が一番ですが煎じる手間や、臭いを考えると大変であり、それで当院ではエキス剤を処方しております。
当院ではそれらの点を考えながら細心の注意を払いながら漢方薬を処方しております。ですから安心して漢方を服用していただきたいと思います。
そして、薬局で漫然と漢方薬を買って飲むということだけは避けたほうが良いと思われます。