角栄団地診療所だより
肝炎ワクチンの話
感染性肝炎には A・B・C・D・E・G型 などのウイルスによるものがあり、EBウイルスやインフルエンザウイルスでも肝炎が起きることがあります。
よく知られているのは A・B・C型 で、ワクチンがあるのは A・B型 です。
急性肝炎
- 主な原因:海外渡航、魚介類の生食、性的交渉
- 症状:だるさ、食欲不振、尿の色の変化、黄疸、発熱
- 所見:黄疸、肝腫大、リンパ節腫大
- 検査:肝機能異常、ビリルビン(黄疸色素)上昇、ウイルス抗体・抗原検出
黄疸はA型に多く、A型は比較的治りやすい傾向にあります。
一方、B型・C型肝炎 は慢性化しやすいため、より注意が必要です。
慢性肝炎
C型は輸血による感染例が多く、肝がんとの関連も強く知られています。
B型は過去の注射器の使い回しや、母子感染、歯科治療、ピアスなどによる感染も報告されています。
肝炎ワクチン
不活化ワクチンとして以下のものがあります(生ワクチンではないため、1週間後に他のワクチン接種が可能です)。
A型肝炎ワクチン(エイムゲン)
通常0.5mlを4週間間隔で2〜3回接種(理想は3回)
抗体検査を事前に行うのがおすすめです。
料金:5,500円/回
B型肝炎ワクチン(ビームゲン)
通常0.5mlを4週間あけて2回、その後20~24週後に1回接種
10歳未満:0.25mlずつ接種
料金:3,000円/回
※ 母子感染予防、医療事故・汚染時などは別スケジュールでの接種になります。
抗体検査について
2回目の接種から約4週間後に抗体検査を行います。
陰性となる場合もありますが、実際には抗体をある程度持っているケースもあります。
陰性だった場合、3回目の接種が推奨されますが、ご希望に応じて調整いたします。
ご希望の方は、お気軽にご相談ください。